忍者ブログ
縛られることに慣れ、いつの間にか浸かってた「ぬるい幸せ」になんか手を振ろう
ブログ内の記事検索
タイトルを入れてください
いいものはいい
フィギュア・ライトノベル
アニメミュージック
キャラクターUSBメモリ

集めてみました


×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

超自宅警備少女ちのり (GA文庫)
著者:小幡 休彌
イラスト:しゅー

「自宅警備って、あの何から……?」
「いろいろ。今は、主に地底人」
ごく平凡な日常を送っていた高校生・瀧口譲の人生はその日一変した。
お隣に住む同級生、梅木ちのりに学校のプリントを届けにいっただけなのに、出てきたのは小汚い下着姿で、自宅警備員を自称するちょっとヤバめのヒキコモリ少女。
だが、梅木家内で謎の通路に落っこちた譲が放り出された先には、広大な地下空間が拡がっていた!?
突然現れる巨大な戦闘機械、そこに駆けつける、謎のプロテクターに身を包んだ少女・ちのり。

 
―という夢を見た。
ああ、やかましい夢だった。
譲は布団の上に仰向けになったまま、もぞもぞと目をこすった。
ここはいつもの自分の寝室のはずだし、地底入なんかいないし、隣家にヘンなヒキコモリ少女なんかいない。
……そうだよね?
しかしどういうわけか、ここは見慣れない部屋。横たわっているのは馴染んだベッドではなく、いかにも急遽用意されましたという感じのソファーベッドだ。
夢じゃない。ずっしりした現実が、譲の上にのしかかってきた。
そうだ。ここは自分の部屋じゃない。梅木家のお父さんが使っていた書斎だ。おれのうちは梅木ちのり対地底人の激闘によって、ほぼ半壊状態になったままなのだ。
しかしそれを言うなら梅木家は、さらにひどい全壊状態になってしまったはずだ。それについてはカラクリがある。
あの戦いのすぐあと、ちのりは敷地の片隅にあるシェルターから千鶴ママを助け出すと、帰宅したちさきが喚き散らすのを尻目に、シェルターの備品の中から金属製の大きなジャーを引っ張り出した。中には銀色の顆粒みたいなものが入っていて、ちのりはそれを無造作にそこらにバラまいた。顆粒はちのりがこういう時のために発明し常備してあるナノマシンで、瓦礫を分解して同化しながら、自らも建材となって破損箇所を再生するんだそうだ。おそろしいことに、ほんの二時間ばかりで梅木家はすっかり元通りに復元されてしまった。
「じゃ、これでおれの家も直して下さいよ!」
そう訴える譲に、ちのりはあっさりと答えた。
「無理」
「なんでだよ!」
「だって、この家はもう何度もこんな風に破壊されて、基礎から構造設計を記憶済みのナノマシン建材になってるからこれだけ迅速に修復できるんだもん。譲くんちは普通のおうちだから」
「ひどいよ!俺とオヤジはこれからどこで暮らせぱいいんですか!」
ちのりはどう見ても嬉しさを噛み殺せないという顔で、とんでもないことを言い出した。
「おうちが直るまで、あたしんちに住めばいいよう。もちろんおうちの修繕費はあたしが出す
けどぉ、あれだけ潰れちゃつてると、修復までかなりかかるっぽいもん」
「潰したのは誰だよおい」
憤懣やるかたない譲であったが、なにしろ引っ越してきたばかりで他に頼るあてもない。
問題は、何も事情を知らない父だ。
事件の時には運良く釣り堀に出かけていたという父(言うまでもなく、ほぼ上半分が吹き飛んでしまった我が家の惨状に言葉もなかった)に、譲はとりあえず、なんとか理解してもらえそうな範囲でざっくりと事情を説明した。
父は事態が呑み込めたのかどうか、ただ「あ、そう」と言うのが精一杯だった。
そんなわけで、譲と父は、梅木家の書斎に寝泊りすることになったのだ。
んで、そのオヤジは?
譲は半身を起こし、ぐるりを見回した。もとは大きな机や、たくさんの本棚と蔵書があったそうだが、しょっちゅう家が壊されるので、最近は別に場所を借りて保管してあるのだと聞いた。
今はがらんとした、ただの八畳の洋間だ。傍らに、床にじかに敷いた布団だけが残されていた。
なんだ、オヤジ、もう起きたのか。
譲は狭苦しいソファーベッドの上で、大きく伸びをした。
そして。部屋の片隅に誰かいることに気がついた。オヤジではない。
「くふふふふ。お・は・よ♪」
ちのりだった。なんのつもりか、エプロンなんかして、壁際にじっと正座している。
どきっとした。
いや、この場合、いわゆる女の子とひとつ屋根の下で迎える朝に胸きゅんトキメキ的な「どきっ」ではないのをお汲み取りいただきたい。どつちかというと、心臓に悪い方面の「どきっ」である。「ひっ!」と小さく声が出る感じで。
いくら顔見知りで、そこそこ可愛い女の子だといっても、朝っぱらからじっと部屋の一角に座っていられると、それはやっぱり怖いのである。
譲はバクバクする胸を押さえて、こわごわとちのりに尋ねた。
「な、なにしてるんすか、そんなとこで」
「朝のごあいさつだよぅ。くふふふふ」
「いや、人が寝てる部屋にうずくまって何をしているのかと」
「噛みしめていたんだよう!ゆずきゅんと二人っきりの朝を迎えられるシヤワセを!」
「勝手に噛みしめないでくださいそんなもん!」
「あと、ちょっと匂いも嗅いだり。きゃっ」
「うわあああああああ!」
言い知れぬ気味悪さに総毛立つ譲。そんなようすを気に止めるふうもなく、ちのりは立ち上がった。正座のせいで足がシビレているのか、いくぶん生まれたての子ジカっぽい足取りで、よれよれと近づいてくる。
相変わらず薄着だ。ピンクの胸当てエプロンから、ナマ腕ナマ脚が丸出しだ。
「あっ、そうだ。お父様からおことづけがあるんだよ」
急に思い出したらしく、ちのりはくるっときびすを返して、もといた壁際に戻ると、床に置
いてあった紙切れを拾った。
「ごはっ!!」
時ならぬ呼気が譲の肺から吹き出した。背後から見て初めてわかった。ちのりは薄着どころではなかった。なんにも着ていなかった。エプロン以外。
「あっ、いやーん。気づかれちゃったかしらあん?」
ものすごくわざとらしくお尻を押さえて、ちのりはほんのり赤く染まった顔を譲に向けた。
「ちのり、がんばって挑戦してみました。お年頃の男子がもれなく夢見るという究極アイテム、裸エプロン♪はだかエプロニーング♪わおーん!どう?萌えた?グッときた?劣情誘発された?」
な、なにがエプロニーングわおーんだ。いや確かに裸エプロンは男子の本懐。いやしかし、それにだって適切な設定とタイミングというものが。こんな闇討ちみたいな裸エプロンはいやだ!やっぱりこのお姉ちゃんは、頭のタガがどこか緩んでいる。譲は枕を掩蔽壕のように体の前に置いて、ガタガタと震えるばかりだ。
ちのりは譲の足下に膝をつくと、二つにたたまれた紙切れを両手で「はいっ」と差し出した。
おそるおそる受け取って中を見る。父の筆跡だった。
『譲へ。お父さんは長期出張に出ることにしました。いや、なりました。当分帰りません。お前も連れて行きたかったが、学校もあるので無理でしょう。梅木家の皆さんにご迷惑をかけないように。達者で生きろ。父より』
ああっ、あの野郎。何を勘付いたのか、早々に自分だけずらかりやがったー息子をこんな怪奇スポットに残していきやがって、それでも人の親か。
気づけばちのりが、べったりとしなだれかかっている。
「くふふふ。ねえゆずきゅん、そろそろ起きて。お食事にする?シャワーにする?それとも、あ・た・し?」
「うわあああ、のしかからないで!食事!朝ごはんにします!あーおなか空いたなあー!」
「アーアーなんにも聴こえなーい」


超自宅警備少女ちのり (GA文庫)です。
腐女子です。
ヒキコモリで暗黒思考でアニメオタクでコスプレマニアでネトゲ中毒でやおいも百合もショタもロリも見境なしの変態で家事能力ゼロで社会性ゼロで人見知りで偏食でワガママな自宅警備員がちょろっと地底人と戦うお話です。
婦女子LIFEをお楽しみ下さい


超自宅警備少女ちのり (GA文庫)

拍手

PR
Comment
name 
title 
color 
mail 
URL
comment 
pass    Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
コメントの修正にはpasswordが必要です。任意の英数字を入力して下さい。
管理人のみ閲覧可   
無題
こんにちは^^
リンクさせていただきました
もしよろしかったら相互リンクおねがいします
ご検討のほどよろしくお願いいたします

小説人気ランキング娯楽部
小説人気ランキング娯楽部 URL 2009/11/30(Mon)12:34:09 編集
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
Link
まともな人間のどこが面白い

googleさんが居るこのページでは
貼れないストーリーをこっちでやってます。
18歳以上の方向け……。
こそっと萌えようぜ

同人誌 コスプレ 同人ゲーム
○っちぃPCゲーム コミック
ダウンロード販売サイト
ダウンロードサイト Gyutto

迷い猫拾いました
大事に育ててくれますか?
え※ち猫オーバーにゃん!
拾った迷い猫と※なことをするCG集です。

にほんブログ村 小説ブログ ライトノベルへ

にほんブログ村 コレクションブログ フィギュアへ




Template by Crow's nest

忍者ブログ[PR]