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縛られることに慣れ、いつの間にか浸かってた「ぬるい幸せ」になんか手を振ろう
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俺の妹がこんなに可愛いわけがない〈2〉 (電撃文庫)
著者:伏見 つかさ
イラスト:かんざき ひろ

冷戦関係にあった妹・桐乃からとんでもない秘密をカミングアウトされ、ガラにもなく相談に乗ってやる―という思い出したくもない出来事からしばらく経つが、俺たち兄妹の冷めた関係は変わりゃしなかった。
ところが“人生相談”はまだ続くらしく、「エロゲー速攻クリアしろ」だの「不快にした責任とりなさい」(どうしろと?)だの見下し態度全開で言ってくるからマジで勘弁して欲しい。誰だこんな女を「可愛い」なんて言う奴は?
でまあ今回俺に下った指令は「夏の想い出」作り(?)。どうも都内某所で開催される、なんたらとかいう祭りに連れてけってことらしいんだが…。


……この話が、冒頭のアレとどう繋がってくるのかって?まあまあ、慌てるなって。
桐乃が文句を言ってきたのは、その翌日なんだよ、その日、久しぶりに麻奈実と勉強して、まったり癒やされて帰ってきた俺は、鼻歌まじりに玄関の扉を開いた。
そしたら、いきなり妹が仁王立ちしていたんだ。
完全にぶち切れた形相で。顔面耳まで真っ赤になって。しかもなぜか涙目でだ。
「……き、桐乃?……ど、どうしたんだよ……おまえ……」
俺は最初、こいつまた親父にエロゲーでも見付かっちゃったのかと心配した。だって先月、親父に叱られた直後もこんなツラをしていたからだ。
桐乃は怒りのあまり、とぎれとぎれになりながら言う。
「ど、ど、どうしたじゃ……ない……っ!あ、あーあんた……あんた……」
俺?……お、おい……?俺が、そんなにキレられるような何をしたってんだよ……。
いまにも外に逃げ出しそうなへっぴり腰でびびっていると、桐乃はそりゃもう恐ろしい声で叫んだ。涙の粒を飛ばしながら、
「あたしのノーパソでエロサイト見まくったでしょ!!」
「ちょっ」
俺は一瞬、頭が真っ白になったが―

「み、みみみ見てねえーよ!?と、突然何を言い出すんだオマエっ!?変なこと言うなよ!」
両手を前に突き出して振り、全力で否定した。しかし桐乃の怒声は収まらない、むしろ俺が容疑を否認した瞬間、さらに激しく燃え上がった。
「ウソつくな!もう証拠はアガってんの!」
「……ああ?んだとお……?」
バカ言ってんじゃねーよ。保存したサンプル動画はぜんぶキッチリ消したっつーの。
証拠なんざ残ってるわけねーだろ?ちゃんと『ごみ箱を空にする』ってやったもん。ヘッ、いくらPC初心者の俺だってな、そんくらいの操作はできんだよ、
不敵に鼻を鳴らす俺。しかしよく考えてみりゃ、証拠が残ってなけりゃこうして桐乃が怒り狂っている事態はありえないワケで―
「きゃ、キャッシュが残ってんの……!とぼけてもムダなんだからね!」
「きゃっしゅって、なんすか?」
耳慣れない単語を聞いて、途端に弱腰になる俺。
桐乃は眼球を片方ぎようりと剥いて、こめかみをビキビキさせながら説明してくれた。
「……ブラウザにはね……どこのサイトを見たとか……どんな単語で検索したとか……そういう情報がしばらく残ってんのよ……!」
「ふ、ふーん……そりゃ……初耳……だな……」
な、なんだって――!
しまったそうだったのか……。

警察のハイテク捜査で追い詰められた殺人犯というのは、こんな気分だろうか……。
俺が妹とまともに目を合わせていられなくて視線を逸らすと、そこで桐乃は不気味なほど優しい口調になった。
「ふふ、ふふふ……あー、びっくりしちゃった。あたしさあ……ねこ鍋の動画保存しようとしたら、一時ファイルに動画データが残ってるからさあ……なにかなーと思って、再生して確認してみたのよー……?」
……やっべ終わった……。

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ロウきゅーぶ!〈4〉 (電撃文庫)
著者:蒼山サグ
イラスト:てぃんくる

初となる他校の女子バスケ部との試合にわくわくを隠せない智花たち。だが着いた先の強豪校からの扱いはひどく、いきなり野外でキャンプ!?
「そ、その……どこに寝るのでしょうか」(湊智花)
「あんまり見つめられると……困ります」(永塚紗季)
「すばるんのヘタレ! 見損なったぞっ」(三沢真帆)
「おー。ひなは一回だけしたことあるよ」(袴田ひなた)
「わたしも何度か経験あるよ……えへへ」(香椎愛莉)
さらに今まで内緒にしていた大事な秘密までバラされてしまい──!?


「(い、いや。全然大丈夫だぞ!嫌でもなんでもないし!まったく気にしなくて良い!)」
即座に明るく告げると、智花はごくっと喉をならしたのち、僅かに目線を下げてはにかんだ。
「(えへへ……)」「(あはは……)」
気恥ずかしさで、思わずどちらともなく笑みを漏らし
「あ!?」「ふぁっ!?」
そこでようやく、お互い未だ手を繋ぎ合ったままであったことに気付き、慌てて離した。
「(ご、ごめんなさいっ!)」
「(こここ、こちらこそっ!)」
膝を突き合わせ、正座になって謝罪合戦。と、とにかく!大きな問題に発展しなくて本当に良かった。せっかく良い形で試合までこぎ着けたのに、変な誤解で何か悪い影響が出たら大変だったところだ。
「(ただいまー……あれ?)」
「――っ!?」
なんて安心したのもつかの間、智花と向き合ったまま照れ笑いを交わしている最中に、いきなり入り口の方から葵の声。手洗いにでも行ってたのか、それとも麻奈佳先輩のところから朝帰りなのか。まだはっきりとは状況がわからないが、これはマズい……!
「(起きてたんだ。おはよ、昴、智花ちゃん。何やってるの?)」
近付きながら小声で訊いてくる葵にわたわたと取り乱しつつ、俺は言い訳を探す。……どうする?わけもなく二人で見つめ合ってたなんて思われたら、また変な邪推を向けられること請け合いだ!
「(ス……ストレッチしてたんだ!智花と!)」
咄嵯にそう答えてから、「(ふえっ……?)」と驚く智花に口裏を合わせてくれるよう必死でアイコンタクト。
「(あ……。え、ええと。はい、そうなんです。ス、ストレッチを……。ええと、おはようございます。葵さんは、今お帰りですか?)」
すると、見事に以心伝心で会話が繋がる。どうだ、俺たちのコンビネーション!しかも智花は、速やかに確かめておきたかった葵の動向まで質問してくれた。なんという見事なアシスト。さすがはエースだ。
「(うん。昨日は麻奈佳先輩のとこに泊めてもらっちゃった。……そっか、ストレッチか。智花ちゃん試合前だし、入念にやっておいた方が良いよね。昴は、今日も朝の自主トレするんでしょ?そろそろ行く?)」
まったく疑うそぶりも見せず、葵は笑顔で智花と俺に話しかける。
……助かった。今戻ってきたばかりということは、寝起きの一番危険なシーンは目撃されてないようだ。
「(そうだな自主トレ自主トレ! に、にしてもお前、先輩の所に泊まるなら連絡くらいしろよ……)」
「(あれ、メール送ったんだけど見てない?あちゃ、ごめん……。時間遅かったし、もし寝てる子がいて起こしちゃったら申し訳無いと思って電話はかけなかったんだけど、失敗しちゃったぬ。……うう)」
軽い苦言を受け、テントの外に向けて歩きながら葵が項垂れる。う、このタイミングで逆に落ち込まれたら罪悪感が……。しかもちゃんと連絡はくれてたみたいだし。
「い、いやいや!こっちこそごめん、ちゃんとメール見てなくて!」
野原に出てすぐ、大きくかぶりを振りながら俺からも謝罪を告げると、葵はきまりが悪そうに笑って、こっちのミスを不問に付す。
あれ、なんか変だな。優しすぎて葵じゃないみたいというか……。
などと自分の罪を棚に上げたことを思いつつ、共にロードワークのコースまで歩いていく。
まあ何はともあれ、この感じだと智花、そして部にはあらぬ迷惑をかけずに済みそうだ。
「……あのさ」
安堵しながら歩いていると、不意に葵が眉尻を落とした笑みで、隣から上目遣いを向けてきた。
「ん~」
「それと、もう一つ、ごめん。……私、すごい勘違いしてた」
勘違い?ああ、麻奈佳先輩が言っていたやつか。どうやら上手く説得してくださったらしい。よく分からないけど、後でお礼言わないとな。
「詳しくは聞いてないけど……はは、別に良いよ。どんな勘違いなのかは知らないけど、まあ誤解だったならいいさ」
「……ありがとう。ほんと、馬鹿だよね私。……昴が、バスケそっちのけで子どもたちにいかがわしいコトしてるなんて、そんなのありえないのに」
「…………」

あてつけ、か……?

ロウきゅーぶ! 4 (電撃文庫)です
県大会常連の強豪校と試合です。
つえーです。
でもトリッキーな慧心学園も簡単には引き下がりません。
スポーツなラブ?コメをお楽しみ下さい。

ロウきゅーぶ! 4
ロウきゅーぶ! 4 (電撃文庫) (ライトノベル)

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ロウきゅーぶ!〈3〉 (電撃文庫)
著者:蒼山サグ
イラスト:てぃんくる

プール開き目前な本格的な夏到来。いまだ慧心学園バスケ部のコーチを続ける昴は、試合という新たなる壁にぶち当たっていた。そんな中、一人泳げずに悩める愛莉。これを克服することでセンターとしての精神的成長を促すためにも、昴は文字通り一肌脱ぐことにしたのだが、
「さーて、今のうちに脱ぎ脱ぎっと」
「いいから早く服を着なさい今すぐにっ」
「ううっ。やっぱり……恥ずかしいかも」
「おー、じゃあひなはこあらあたーっく」
「だ、だめだようそんな格好でこんなっ」
違う壁が昴の前に立ちはだかるのだった。そして、そこに忍び寄る女の影が―!?

ロウきゅーぶ!

朝、目覚めると天気はまずまず。いつもより早い時間に食事を摂りながらテレビで確認したところ、日曜までは比較的好天が続きそうだったので思わずよし、と声が漏れた。
準備を済ませて三沢家に向かい、やる気に満ちた六人が再び一堂に会す。ちなみに一昨日くらいから妙にみんなの機嫌が良いのだが……何か良いことでもあったのだろうか。安穏な疑問を内心に準備運動を終え、俺たちは意気込みよろしくプールに飛び込む。そうしてまずは水に慣れるため、また、水泳を楽しいものとしてイメージして貰うためのレクリエーションとして、みんなと鬼ごっこを開始した。
「わーい。今度はおにーちゃんが鬼!」
「わははー。待て待てー」
その、直後。
「あの、すばるんさま。お客様がいらしております」
「え?」
プールサイドからあまりにも状況にそぐわない久井奈さんの呼びかけが聞こえ、混乱のままに顔を向けると、

「そんな馬鹿な」

うつむき加減に全身を震わせる――葵の姿がそこにあった。
疑問、恐怖、諦観。受け入れがたき状況に脳がフリーズし、プールの中と外で数メートルの距離を挟んだまま、俺と葵は互いに無言で呆然と向き合い続ける。

「……馬鹿な、ですって?」

やがて、先に硬直を解いたのは葵。能面のような笑みですっと顔を上げると、俺の言葉を愉映そうに反芻してみせる。
「それは、こっちの―」
そして、ぎくしゃくとした動作で両足の靴とソックスを脱ぎ捨て、
「台詞だこの大バカアアアアアァアアアアァァァァァァァァァァァァァァァ!!」
叫びながらプールサイドを踏み切り跳躍した。
「っておま!ななななな何を―ドフッ!」
持ち前のバネで高く舞い上がった葵の身体が、まっすぐ伸ばされた両足を先端として俺の顔面に突き刺さる。
……中学の頃街中で発動し、偶然近くにいた女子プロレスラーさんに熱の入ったスカウトを受ける災難に見舞われてしまった伝説のミサイルパオパオキック。まさしくその再現であった。
ただ、シチュエーションもほぼ同じである中、唯一異なる点があるとすればそれは、今回俺たちの周りには大量の水が存在するという事だろう。直後、ドバアアンという盛大なしぶきと共に、白いブラウスにチェックのスカートという私服姿の葵の身体がプールに飲み込まれる。
そんな後先考えぬなれの果てを、どこか人ごとのように水中をさまよいながら眺めていた俺の意識は、やがて若干のラグを挟んで暗い水の底へ沈殿していくのだった。

久井奈さんから渡されたタオルを頭から被り正座した葵の前。プールサイドに引きずり出された俺は、どうして良いか分からずおろおろと立ち尽くす。加えて言うと、葵の洋服が盛大に透けてやがるので視線を向けることすら躊躇われるのであった。
「……面目ないです。とんだ、ご迷惑を」
葵は白らの暴走を恥じた様子で項垂れており、俺への糾弾は一時的に収まってはいるものの……そんなのは刹那的なモラトリアムにすぎないだろう。
嘘の二つ重ねは、さすがに許してもらえまい……。
「こらやんばるっ!なんで連れてきちゃったんだよ!?」
「申し訳ありません。悪い方にはまったく見えませんでしたもので……」
傍らでは真帆が久井奈さんを糾弾しているが、そこを責めるのはどうしようもなくお門違いだろう。確かに葵は悪人面とはかけ離れているし、通常時は俺よりずっと礼儀正しい。
……ところで『やんばる』とは何だろう……と 隣思い、直後に把握。なるほど――やんばる・くいな――か。
真帆らしい命名だった。
「……うう」
呑気な事を思ってしまった愚かしさを、後ろで愛莉が震えるように声を漏らした瞬間激しく恥じる。そんなことを、考えてる場合じゃない。
真帆以外の四人は肝を抜かれたように言葉を失い、寄り添っておっかなびっくりこちらの様子を窺っていた。突然の乱入者に再び平穏を乱されて、みんな気が気ではないだろう。
「……なあ葵。少し、落ち着こうひぎぃ!」
ここは俺が納めねばなるまいと笑顔を繕って呼びかけたのだが……どうやらファーストコンタクトの方法を激しく聞違えたらしい。逆鱗に触れられたように葵はタオルを翻して立ち上がり、俺の後ろ髪をひっつかんでプールサイドから離れ、並木の陰へと引っ張っていく。
「わ!ちょ!な!―っ!」
そしてのど輪で首をつるし上げて、木の幹に貼り付け、
「私を何度も騙してた奴が、それは楽しそうにパンツ一丁で小学生の女の子を追い回していた。……これを、穏便に見過ごせと?」
こめかみをビクビクさせながら、無理矢理形作った感丸出しの笑みでこちらを射すくめる。

ロウきゅーぶ!〈3〉 電撃文庫です。
水着です。ミニバス娘5人とプールです。約1名、スク水です。
そんな中、幼馴染みの葵ちゃん参戦です。


ロウきゅーぶ!〈3〉 (電撃文庫)

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まじ×どら (電撃文庫)
著者:麻宮 楓
イラスト:有河 サトル

「別にあなたのために記億なくしたわけじゃないんだからねっ」
朝、いきなり全裸で飛び込んできた彼女の言葉はそれだった。
僕・成瀬冬弥の目標は一人前の魔法使いになること。日々是勉強中……なんだけど、魔法を使えばいつも幼馴染みの沙織のスカートをまくってしまったり、怒らせてばかり。そんな僕の許に現れた記憶喪失な上に貴族と言い張る強気な少女・ナナのせいで、より劣等生のレッテルが……。
しかも彼女の記憶を取り戻すまで一緒に住み込んで面倒を見ることに!?


……あの女の子、ちゃんと大人しくしてるかな。多少部屋を散らかすくらいならいいけど、またクシャミでもされて火事にでもなったら大変だ。あの子の存在が周囲にバレるし、火事の責任は当然、僕にふりかかってくるだろう。
もしかして、あの子を部屋に置いてきたのは間違いだった、のか?
いや、でもここへ連れてくるわけにもいかないし。他に選択肢が無かった以上、仕方ないさ。だってあの子は、裸で他人の部屋に飛び込んでくるような、ちょっとおかしな女の子なんだ。
なるべく慎重に対処しなきゃいけないんだよ、うん。
―そういやあの子、結構可愛かったよな。
目は大きかったし、髪はサラサラだったし。
手足はほっそりとしていて、ちょっとでも強く握ったら折れてしまいそうなほど。
肌はまぶしいくらいに真っ白で、触れたときのあの感触はとっても柔らかくて……。
って、そうじゃない、そうじゃない。
ついついあの子の姿が頭に浮かび、頬が熱を帯びてくる。
そんなものを思い出してどうするんだ。しっかりしろよ、僕の理性。
それに、よく考えろ。可愛いからってなんだっていうんだ。あの子のせいでせっかく完成させた『妖精の加護』が台無しになったんだぞ。
魔法だかなんだか知らないけど、口から火を吹いたりするような危ない奴に、気を許すわけにはいかないんだ。
「ちょっと、聞いてる?」
「えっ?」
考えにふけっていると、沙織が再び詰め寄ってきた。
頭の中を覗かれたような気がして、思わず息を詰まらせる。
「だからー、色々ってなんなのよ?」
「さ、沙織が気にするようなことじゃないって言ってるだろ」
「別に教えてくれたっていいじゃない。困ってることでもあるなら、力になるんだから。今更遠慮なんてする仲じゃないでしょ」
いや、説明できないから困ってるんだってば。
なんとか切り抜ける方法はないかと考えあぐねていたそのとき、
「?」
視界の隅に、影が映った。
なんだ、今のは?
影が見えた方向、窓の外へと目を向けてみる。
晴れた空には雲一つなかった。代わりに、何か小さな点が宙を飛び回っているのを確認できる。
鳥か何かだろうか?それにしてはやけに大きい気もするし、なんだか少しずつ大きくなってきてるようにも思える。
しかし、なんだか分からないけど、ちょうどいい。話をそらすチャンスだ。
「冬弥?」
僕の反応をいぶかしく思ったのか、沙織は首をかしげてこちらを見ている。
そんな沙織に向かって、口を開いた。
「な、なあ、あれって何かな?」
そう言って僕は窓の外を指差し、席を立って窓際へと歩く。
「何って……、あっ、そんなこと言って誤魔化すつもりでしょ?」
沙織は一瞬考えるような表情を見せたが、すぐに声の調子が厳しいものへと変わる。
「い、いや、違うよ。何言ってんだよ」
くそっ、さすがに鋭いな。
でも、誤魔化してるのは本当だけど、何かが見えてるのも確かなんだ。ひるむ必要なんて、ないよな。
「ほら、あれだよ、あれ」
事実を証明するために、僕は勢いよく窓を開けた。
そしてわざとらしい口調になりながらも、空を指差す。
「ほら、見ろよ……。あそこに何かあるだろ?あれはいったい、なんなんだろうなー?」
――その瞬間、僕の身体は強い衝撃に襲われた。
「はうぐうっ?」
胸元が真正面から圧迫され、その勢いで後方へと吹っ飛ぶ。
そのとき、僕は確かに、確かに宙を舞ったんだ。
一瞬の静寂の後、派手な音を立て、教室の机を倒しながら床を転がる。
「ぬ、ぐ、ぐ、ぐ、ぐ……」
痛みに顔をしかめつつ、苦悶の声を上げた。
「な、なんか今朝も似たようなことがあったんじゃ……」
それに、なんか重いな。身体の上に何かが乗っかってるような……。
ん―、なんだろう?この重さには、覚えがあるような気がするぞ?
「やっぱり、ここにいたんだ」
すぐ側で、聞いたことのある声がした。身体を起こし、疑問のままに手をさまよわせていると、不意に柔らかな感触が指先を伝う。
「っ!」
この感触にも覚えがある。ぷにぶにとしていて、触れているだけで心地よい、不思議な感覚。
「もしかして、これって……」
僕はうっすらと目を開けて、視線を胸元に向けようとして、

「いつまで触ってんのよ、このド変態!」

思いっきり突き飛ばされた。
「むぎゃっ!」
僕はまた身体を打ちつけられ、その勢いで床に頭をぶつけて、ロから悲鳴が漏れる。
「お、お前なあ……」
痛みに耐えをがら目を開け、確認する。
いつの間にか仁王立ちになってこちらを見下ろしていたその人物は、今朝、僕の部屋に飛び込んできた、あの記憶喪失の少女だった。

 

まじ×どら (電撃文庫)です。
まじ×どら??とらドラ!みたいな物かな?って思ったけど違います。
魔法少女です。魔法少年です。ドラゴンです。カラーページは何故かパンツです。何故にパンツ?


まじ×どら (電撃文庫)

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まともな人間のどこが面白い

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貼れないストーリーをこっちでやってます。
18歳以上の方向け……。
こそっと萌えようぜ

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え※ち猫オーバーにゃん!
拾った迷い猫と※なことをするCG集です。

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