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ライトノベルの楽しい書き方 2 (GA文庫)
著者:本田 透
イラスト:桐野 霞

学園最強少女にしてライトノベル作家の流鏑馬剣は、あせっていた。
学園一かわいい女の子・市古ゆうなが偶然にも始めた夏休みのアルバイトをきっかけに、剣の仮の恋人である与八雲と急接近していたからだ。
その影響で、剣は創作に行き詰まり、担当編集・与心夏を困らせていた。
一計を案じた心夏は、剣と自身の従弟でもある八雲『そして絵師・ぽんぽん先生を夏の合宿へと誘い出す。三角関係を体感させることで、剣に刺激を与えようとしたのだ。
こうして、夏の海での合宿がスタート。
だが、水着での騒動や、次々と海の生物が出現したりと、予想外の展開に!
果たしてスランプ脱却なるか、そして三人の関係は?

 一方、女子更衣室は言うまでもなく大騒ぎになっていた。
「あれ?こゆりん、ちょっとおっぱい膨らんでない?2ミリほど」
「そ、そっかな~?やっぱり『飼料の中に女性ホルモン様物質が入っている』とゆー都市伝説を持つ鶏さんの肉を多めに食べたのがよかったのかな?」
「それ、マジっすか?あたしも学生時代にチキンを食べればよかったのか、くっそ~!」
「なっちゃんも、まだまだたくさん食べていっぱい寝れば成長するって。一緒にめざそうBカップ!がんば!」
「あたしは成長期なんてとっくに終わってるよーん!がお、がおっ!」
与家の二人が、実にスモールなレベルで胸の自慢話に興じている合間に―。
剣は目をギラリと光らせながら、他の三人に背を向けて鞄から買ったばかりの「勝負水着」を取りだしていた。
「……ふ、ふ、ふ。つるぺたな人々が、見てもわからない微妙なレベルで胸が大きくなっただの小さいだのと一喜一憂するさまを目にするのは、なかなかに愉快なものだな……」
往きの電車内でずっと緊張していたのは、この勝負水着を八雲の前で着なければならなかったからだ。
「今まで私は、女性の胸などというものは格闘術の妨げになる爽雑物だとばかり思っていたが……今こそ、私をこのような女性らしい姿に産んでくれた母上に感謝したい。こ、こ、このっ……"びきに"を着て、私は八雲の視線を独占するっ!」
ビキニの水着。
厳格な父・流鏑馬半次郎に見つかったら、間違いなく叱責された上に下手をすれば号泣されてしまうであろう、実に不将きわまる露出度の高い水着である。
半次郎いわく、ビキニなどというものはブラジャーとパンティを「水着」だと言い張っているだけのシロモノであり、軽挑浮薄かつ淫乱淫靡。伝統ある日本女性!!大和撫子が身につけるものではない、のだそうな。
年頃の独身女子たるもの、頭をキャップで覆い、全身を肘と膝まで伸びた横縞模様の水泳着(いわゆる「シマウマ」)で包み隠して泳がねばならない、というのが流鏑馬家の教えなのだが。
「……確かに、これは下着と変わらぬ露出度。実にえっちだ……し、しかし、胸が大きい私がこのビキニを着れば、合法的に八雲に「見せてあげる』ことができるのだ。なに、浜辺で他の男どもがじろじろ見てきたらこの視線で威圧して蹴散らせば良い。ゆえに八雲以外の男に見られる恐れはない!のーぶろぶれむだ!」
このような露出度の高い水着を着て八雲の前に出ることに抵抗感を拭いきれない自分に、無理やり言い聞かせるように「こくこく」とうなずく剣。
「ふふ、ふふふふっ……これで市古さんに勝てる!そして二人は、水平線に落ちる夕日を見つめながら……ほわ~ん……」
またまた剣が、妄想劇場を脳内でスタートしようとしていた、その時だった。
過酷な現実が、剣を襲った。
「おわあっー!?ぽんぽん、あんた!?そんなに、おっぱいデカかったのっ!?」
「ひいいいん。声が大きいです、与さんっ」
「うわあ……いいなあ、市古ちゃんって実は隠れきょにゅーだったんだね」
「そ、そんなことありませんよ、こゆりさん。べ、べ、別にそんなにおっきくないですっ。普通くらいですっ」
「ううん。どうみても普通サイズじゃないよっ。もしかしてDカップくらいあるんじゃないの?いいな~。こゆりは、やっとAサイズにたどり着いたばかりだとゆ;のに……高校生になったら、こゆりもこれくらい大きくなってるかな?」
「そ、そんなに大きくありませんってば!ほんとですっ。ああもう、はずかしくて水着姿でビーチに出るのが怖くなってきました……あううっ」
「ふっふっふっ。朴念仁のやっくんも、ぽんぽんが案外おっぽい大きいと知ったら眼を覚ますかもね~」
……そんなバカな。
この世には“等価交換の法則”というものがあってだな、市古さんのような最強にかわいい女の子が最高にかわいいイラストを描けてその上おっぱいまで大きいだなんて、そんな「学園美少女三冠王」みたいな恵まれた女の子が現実に存在するはずは。
私はまた、悪夢を見ているに違いない。
「何しとるん、流鏑馬さん?ほらほら、ぽんぽん先生の『ボイン』ぶりを見てみなさいって」
「はわわ。「ボイン』言わないでください、与さんっ。なんだかさっきから親父くさいですっ」
「えっへっへっ、そりゃあこんなかわいいツラしておっぱいだけでかい小娘に対する嫉妬が原因やね。嫉妬のあまり、あたしゃ中年親父になりさがっとるんや~」
「ひいいん。なんでわたしの胸を触ってくるんですかっ?落ち着いてください~」
逃げてはいかん。剣は、「くわっ」と意を決して振り向いた。
ワンピース型の水着を身につけた市古が、なぜか心夏に襲われていた。
こゆりは「いいな~」とつぶやきながらスクール水着に着替えている途中。
「……大きい」
確かに、小柄な身体と幼い童顔に似合わない、なかなかのボリュームだった。
水着の上からでも、はっきりとわかる。
くらっ。
剣の口から、またもやたましいが抜けかけたが、そこはプロの小説家。
言葉の魔術でどうにかこの絶望的状況を乗り切ろうと、屍理屈を考えはじめる。
……ひらめいた。
「ふ、ふ、ふ。市古さん、これで勝ったと思わないことだな!」
完全に悪役の台詞だった。しかも、負け犬臭い。
「か、勝ったって……流鏑馬さん?な、何がですか?」
「八雲は与家に生まれ育った少年だからな、つるぺたの女の予に慣らされているのだ。そう、胸の大きな女の子は苦手なはずなのだ。ふっふっふ。ずばり、八雲は……八雲は幼児体型の女の子が好みに違いないっ!」
「は、はあ、そうなんですか……」
「じゃあ、剣さんはお兄ちゃんのストライクゾーンからボール十個ぶんくらい離れてるねっ!市古ちゃんよりもおっぱい大きいもんね!」
こゆりがジト目で、容赦ないつっこみ。
"幼児体型"と言われてかちんときたらしい。
「……はっ!?ああっ、そうだったっ!?い、いや、私は別に自分のプロポーションが八雲のストライクゾーンから逸脱していようが、そんなことは全然気にしていないぞ!?む、むしろ、せ、せ、せいせいするっ」
「とか言いながら、どーしてビキニ水着を手に握りしめてるわけ?うわっ、いやらしーっ。剣さんってば、そんな露出狂みたいなちっちゃな布切れを着てお兄ちゃんをまどわせるつもりだったんだ!へんたいだー、へんたいだー!」
「……ち、ち、ち、違うっ。これは違うのだ。わ、私は色白なので浜辺で紫外線を全身のお肌にまんべんなく当てる必要があって、そのっ……けっ決して八雲に見せつけてサービスしてやろうとか八雲の視線を独占とか八雲の好感度を回復しようとか三角関係に決着をつけようとかそのようないやらしい下心は」
「って、全部自分でゲロってるし。ほんと、剣さんってわっかりやす~い」
ぷつん。
「……うあああああああっ!!!!」
ぶんぶん。真っ赤になった剣がビキニを握りしめたまま、腕を振り回しはじめた。
女子中学生に言葉で追い詰められて切れるとは、作家失格である。
「ぎゃー、流鏑馬さんが壊れたー。どうどう、おとなしくなさいっ!」
「は、はわわ~。流鏑馬さん、なんだかよくわかりませんが、もしかしてひとえにわたしのせいなのでしょうかっ?ごめんなさいごめんなさいっ」
「いいから、さつさと着替えなさいよ。お兄ちゃんを一人で浜辺に放置しておくとね、勝手に岩場の生物観察に出かけちゃうんだよ?」
「……なんだとっ?」
早くビーチに出て八雲を捕まえねば、すべてが水の泡になる。
剣は、大あわてで服を脱ぎはじめた。


ライトノベルの楽しい書き方 2 (GA文庫)です。
海だ!水着だ!三角関係だ!です。
四角じゃねぇの?です。
タイドプールと言っていいのか解らないけど磯場の水たまりは楽しいです。
カニがいます。水着のおねーさん見てるより楽しいかもです。
浜辺は水着のおねーさんに紛れて白いビキニを着たト


ライトノベルの楽しい書き方 2 (GA文庫)

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