ムニャーの境地

ムニャーの境地

「無駄だ。お前の身体にはムニャーを忍ばせた」
「ムニャー？」
「知らぬのか？」
男は笑い。
「最強の魔界虫だ。摘出は不可能。ムニャーの毒は宿主の身体を固め動けなくする。ムニャーの毒を中和させると身体を蕩けさせ、宿主の精神を狂わす。一度でもムニャーの境地に落ちるとムニャーなしでは生きられなくなる」

女は耳を疑った。

「クッ、このままで済むと思うなよ……」
女は攻撃をしようとした。が、足が動かずにへなへなと崩れ落ちる。

「フッ、動けてないじゃないか」
「横になれ。……そして脱げ」
男が言う。

「！」
「いやだ!」
「何をするつもりだ！」
女は逃げだそうとしたが身体が自由にならない

「ムニャーがおぬしの身体に吐き出した毒を中和しない限りお前は動けない。ムニャーの毒を中和してやる」
男が静かに言う。

「な、何を言ってるのだ貴様は？言ってる事と、してる事が無茶苦茶だろう！！」
女は声を荒げて叫んだ。

「だが、ムニャーの毒を中和しない限り、お前に未来はない」
男がサラッと言う。

「…………お前が」
根負けをしたのは、女のほうだった。ここで死ぬわけには行かない。
(言うことを、聞く……しかない……)

はらりと、服を脱ぐ。

「く……」
女は目をつぶった。恥ずかしいし、耐えるしかないと思ったからだ。
そっと、男の手が女に伸びてきた。

「ううっ……、はあっ」
さわさわと身体を駆け巡る不思議な刺激に、女は忍び声をもらした。
生まれて初めての体験だった。
くすぐったいような、胸のうちが切なくなるような感覚に、女は混乱した。
暴れ出したい気持ちを、脱いだ服をぎゅっとつかんでこらえる。

「き、気持ち良くっ、なん……か、無い……んっ……」
心地よさのうねりは、寄せては返す波のように女の中で荒れはじめ、彼女の意識を蕩けさせてゆく。

触れられていたい……

 

(ああ……、全身が燃えるように熱い)

男の手が、ふくらはぎをさらに揉む。
男の手のひらはとても柔かかった。
男の手の動きに合わせて、ふくらはぎはぐにゅぐにゅと歪む。
男の指が、自分のふくらはぎを揉みしだくたびに、もどかしい感覚が波紋のように広がる。
男の手の腹が、ふくらはぎの先端をこするたびに、くすぐったさに身悶えしてしまう。
痛いわけではない。

心を開いたとたん、くすぐったさが気持ちよさに変わった。
なぜかは分からなかった。
ただ女は、そんな自分に素直になることにした。

「うう、ン……はふぅ」
女の息が漏れる。

 

「気持ち良ければ全て良し」

男が耳元で囁いた。

 

「！？」
稲妻に打たれたように、女は男の言葉に痺れた。

(理由などいらない！)
(ただ、気持良ければいい！！)

(こ、これが、ムニャーの境地……！！！)

 

おしまい。

――――――――――――――――一ー――――――
前回と同じ路線を踏襲しました（＾＾
色々考えたんですけどね、そつなく仕上げるのか、解説風に仕上げるかとか。
でもやっぱりピクッって来るモノが欲しくて……

て、嘘です。ごめんなさい。やっぱりというか　

思いつきませんでしたぁぁぁぁあああ

「今回は時間もあるし楽勝じゃん」って考えてた時期もありました
ただ、それは罠だったのです。そう、根本的な所。
「ムニャー」ってなんだよ？
これが解らない……
……
……
時間だけが流れて……
……
「前みたいにしちゃえ」

「神降臨！」
「タマネギage！」
「糞タマネギ（ry」

もうね。
前回に輪をかけて強引です。