Re:俺のケータイなんてかわいくない! (一迅社文庫)
著者:神尾 丈治
イラスト:2-G
俺とあいつの馴れ初め?
なにその結婚式の仲人が得意げに披露するふたりのエピソードみたいな辱め!?
ええと、そうだな……あれは、俺が新しいケータイを買いにケータイショップへ行ったときのことだ。
どれにしようか迷っていたら、頭にアンテナみたいなのを付けている変なコスプレちびっこ店員がいてな、『スペシャルでデラックスなケータイ』というのを勧めてきたんだ。
そしたらなぜか教会で、ウェディングドレスを着た正体不明の女が現れて…。
「おい清正。ケータイ貸せ」
「またかい。今度はなんだね」
「いいから。べるのにメールで連絡つけるんだよ」
「……普通に通話でいいじゃないか」
「ダメなんだって」
コソコソと清正と密談する俺。
なんだなんだと俊夫が寄ってくる。
「なにしてんだよヤオイ臭え」
「やめてくれないかその言い方は……もう、わかったよ、君のアドレスはフォルダ2だ」
清正がケータイを寄越してくれたので、俺はべるのに秘密の指令。
そして約2分。
「お」
メールが返ってくる。ファイルサイズが大きい。
「なんなんだい、赤井くん。小ボス笑いがまた出てるよ」
「まあ見てろ。……おおっ!」
「なに……う、うわっ!?」
「なに、どうした、ちょっと見せてくれよ……ふぉお!」
清正と俊夫が左右から覗き込んで息を呑む。
戻ってきたのは写メだ。
とりあえずまつりの下着姿がくっきり映っている。斜め後ろ45度、やや前傾気味。ベストショットな角度だ。
……スカートの中のパンツならアイツが油断しがちだから何度も見たことはあるが、さすがに上半身の下着姿は初めてかもしれない。
「……しかしスポブラか。らしいっちやらしいけど、色気ねえなあ」
「い、意外と胸あるな、星野]
「盗撮じゃないか。だ、大丈夫なのかい?」
「大丈夫だろ。べるのだし」
「?」
なにそれ、という顔をする俊夫。
清正は得心したようだった。
「なるほど……べるのくんは女子だし、見た目は手ぶらだから警戒されていない」
「そうだ。それにどうせアイツの機能は気合と根性発動だ。普通のケータイみたいにピロリーンとなるわけじゃないからな」
「……わ、ワルだな、九郎」
俺の浮かべた笑みは、清正曰くの中ボスくらいまでは格上げされているところだろうか。
「さらに、だ」
メールを打つ。
……「青山の様子も見たいからちょっと送ってくれ」と。
待つこと1分。
メールが戻ってくる。もちろん画像データつき。
「おおお。神をも恐れぬ……」
「た、頼む、俺にも」
盛り上がるふたりを置き去りに、とりあえず開いてみる。
……正面ショットだと!?
「ムムム」

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