C3 シーキューブ〈4〉 (電撃文庫)
著者:水瀬葉月
イラスト:さそりがため
体育祭、いよいよ目前!!はじめての大イベントに、大張り切りで創作ダンスの練習に励むフィアたちのもとにやってきたのは、
「……ふぇ」
不思議な声を漏らす、ぼんやり無口なはにかみ少女。ちょっと変わったトコロもあるこの子、な一んかミョーなニオイがするんだけど、もしかして……?
そんなこんなで新たなメンバーも加わって、体育祭の行方や如何に貯飛んで跳ねて走って踊る!
競技もハレンチイベントも盛りだくさん!?でお送りする、第4巻なのですっ。
目が合って、道端の人間がビクリと身を仰け反らせた。
その反応に、いけないいけない、とこのはは口元を指でつついて表情を緩める。
本当に緩んだのかどうかは定かではなかったが。正直、わりとどうでもいい。
駅前に建っている時計を見上げると、時刻はすでに夕方だった。進展のない捜索を続ける自分の胸中を反映しているかのように、空は薄暗い。沈みかけの日のせいでもあり、先刻から頭上に広がってきた雲のせいでもある。昼間の陽気が嘘のようだ。明日の体育祭は大丈夫だろうか。
何事もなく体育祭を迎えられると思っていたのに。
ピクニックをしていたときは、いつもの春亮くんだったのに。
唇を噛み締め、踵を返す。再び繁華街に足を踏み入れた。今日何回目だろうか。忘れた。
その言葉が脳髄に引っ掛かり、心を揺らす。牙を立てる。
(忘れた)
忘れてしまった。春亮くんが。
(忘れた〉
昔のことを。あれだけ積み上げてきた、時間の全てを、
(忘れたー!)
それは、大事なもの。自分にとって。彼にとっては、どうだろう?大事なものだったと思いたい。信じたい。ああ、けれど、忘れた。
彼は覚えていない。
あのときのことも、あのときのことも、あのときのこともあのときのこともあのときのことも―何もかも!
どうして。誰のせいで。こんなことに。
――決まっている。あの男。あの男!
足を止め、眼鏡をなぞった。他人の反応を見ないでもわかる。今、自分は即座に通報されてもおかしくはない目つきをしているだろう。
落ち着けと自分に言い聞かせながら、とりあえず店と店の問を抜けて裏道に入った。自転車で通るのも難しそうな幅の裏世界。けばけばしいスナックの看板がさらに道を通りにくくしており、コンクリートの隙聞から伸びる雑草は死病に罹った棄民のような弱々しさで、漂ってくる酒と焼き鳥の匂いは演歌の雰囲気を形作る。深夜こんなところを女子高生が歩いていれば、それは絡んでくださいと悪党に頼んで回るようなものだろう。だが今は夕方だし、不運な誰かがこのか弱そうで可憐でスタイルのよい女子高生に絡んでくれば――ありがとう、ストレス解消させてもらいます。
しかし呼吸を整えているときに聞こえてきたのは、さらに気分が不快になる異音
――誰かがげえげえとえずく音だった。気の早い酔っ払いか、とそちらに目を向けると、一気に気分が晴れた。吐潟物が見えるし臭気も届いてくるが最高だ。
それはクルリだった。
気付けば身体が動いている。
彼女ははっと顔を上げ、胸元のペンダントを咥えてナイフを取り出すが―遅い。
昼間の速度が嘘のように思えるほど動きにキレがない。苦もなく彼女の両手首を掴み、まさに暴行魔のように壁に押しつけることに成功する。
「くっ……」
「幸運ですねえ。早速聞かせてもらいましよう―あの男、アビスはどこに?」
「お、教えるか、無能野郎……」
「無能なのはあなたですよ。こんな簡単に捕まっちゃって」
その言葉が何かの琴線に触れたか、クルリの顔が僅かに歪む。いい気味だ、と思いながら顔を寄せていった。眼鏡が当たりそうな距離で瞳を覗き込む。
困った。自分の奥底から湧き上がってくる黒い衝動が、止められない。
「そう。困りました。本音を言えばあなたじゃなくて、アビスを見つけたかったんですけど」
「じゃあ外れだ。自分で捜せよ」
面白いことを言う。鼻と鼻を掠めさせて、さらに顔を近付ける。
彼女の耳に息を吹きかけるようにして、その耳朶に直に言葉を届かせた。
「あら。じゃあ、つまり―」
囁く、囁く。
優しく優しく、囁いてあげる。
その柔らかな耳に、ぺろりと舌を這わせながら。
「小娘よ―では貴様はこう言っておるのかえ? 自分は何の益にもならぬ虜囚故、妾がその身を憂さ晴らしに使うたところで誰からも文句は出んと?」
「なっ……」
「おうおう不運よなぁ。妾はあの男さ討ち果たせれば満ち足りたものを―間違うて出会うてしもたばかりに。無様に小便を漏らしても良いぞ、良いそ、ああ良いぞ。じゃが、せめて豚のような悲鳴をあげて妾を愉しませいな?」
ゆっくりとゆっくりと顔を持ち上げ、再び哀れな娘と哀れな視線を味わい、そして、くすりと笑いながら、
「―ビビリすぎです!」
彼女の額に渾身の頭突きを叩き込んだ。
C3 シーキューブ〈4〉 (電撃文庫)です。連発です。
春亮くん、記憶消されちゃいましたねぇ……
皆のこと忘れちゃいましたねぇ……
村正このはちゃん(巨乳)切れてますねぇ……
さぁどうする!!
って、ちゃんと巻内で解決してくれてるんですけどね。
無駄に引っ張られるとたまんない(><)
以下続刊でもう数年待ってるのもあるしね。
さぁ、新キャラ「不思議ちゃん?」と「金髪ツインテちゃん」登場です。
もうね、なんてんだろ?悔しいぐらいにツボを押さえられてます。
両手を挙げて\(=ω=.)/ こんな感じです。
ロリに黒髪に委員長に巨乳にメイドにツンデレ(デレ分は?)と来て、不思議ちゃんと金髪ツインテ!!
次は何なんだよ!
C3 シーキューブ〈3〉 (電撃文庫)
著者:水瀬葉月
イラスト:さそりがため
フィアがやってきてから一難去って、ようやく落ち着きを取り戻した夜知家
しかし、春亮とこのはが外出したその間に、「ソレ」は家の中へと忍び込み、ひとりでお留守番中のフィアの背後からそっと近づいて
……カサリ
微かな物音に異変を察知したフィアはルービックキューブを取り出すが、「ソレ」黒髪の幼女は自分の髪でフィアを縛り上げ、宙づりにして……こちょこちょくすぐりまくった!!?
春亮と知り合いっぽいこの女の子って、一体誰だ一ッ!?
C3 シーキューブ第3巻の登場ですっ!!
強引に引っ張っていかれたのは、寝室。電気は点けられずカーテンも引かれたままの室内は薄暗く、辛うじてベッドと勉強机らしきものがあるのが見えるだけだ。
「ちょ、ちょっと、いんちょーさんっ……」
急に手が離され、春亮は部屋の中央に尻餅をつく。息を荒げた錐霞はふらふらとベッドに上がった。春亮には未だ事態が把握できない。動けない。そんな彼の顔を嬌然と眺めて、錐霞は自分のジャージのズボンに手をかけた。何の逡巡もなく、引き下ろす。その下には夏に着る体育用の短パン。それも、もどかしそうに脱いだ。そこで、ようやく――錐霞の下着たる、黒々とした革が現れる。
「ああ……」
さらに錐霞は上半身のジャージに手を伸ばし、そのジッパーを下げる。脱ぎ捨てる。その下の体操着を脱ぎ捨てる。さらにその下のTシャツも、破らんばかりの勢いで脱ぎ捨てる―
錐霞はゆっくりと手を伸ばし、ベッドの脇にTシャツを落とした。脱ぎ捨てられた衣服の上に、ふわりと最後のそれが舞い降りる。ベッドで膝立ちになった錐霞の姿は、もう、かつて春亮が彼女の裏側を知った瞬間と同じだった。脱げば死ぬボンデージ服を纏っただけの姿。扇情的に面積の少ない革、鈍く光る黒色。
「い、いんちょ!、さん……」
「や、夜知……見てくれ。ああ、見てくれ。見たくないかもしれないが、んんっ、はああっ―畜生、でも駄目だ、もう……んっ!」
口を半開きにしながら。
彼女はそのまま背中を反らす。自らの身体を、春亮に見せつけるようにする。
そして、その右腕が。
ゆっくりとゆっくりと、動いて
「……わ、か……ん……」
止まった。それはどこにも伸ばされない。
中空に突き出されたまま、何かの舞踏のように。
ただそこで、錐霞は今の眩きをもう一度繰り返し、叫んだ。
「《黒河可憐》んんんっ!!」
瞬間、彼女の手首に巻きついていた革ベルトが歓喜する。
びしびちびしいと超常的に革が伸びる音を立てながら、蛇のように体操選手のリボンのように、螺旋を描いて跳ね回る。
蛇は樹に絡みついた。上野錐霞という樹に絡みついた。腕に触れ、腋の下を通り、手足を巻き込んだ。何重にも幾重にも。おぞましく、執念深く。
「……あ・あ、はぁ……」
錐霞は膝立ちの姿勢のまま、その革ベルトに拘束されていた。それは捕獲という嗜虐。
ぎちりぎちりと圧力が強まり、肉の凹凸をより一層明確にする。
愕然と目を見開くだけの春亮の前、錐霞の身体を拘束しつくした《黒河可憐》の先端がゆらゆらと揺れていた。拘束はそのままに、その先端だけがすうっと動く。
それが次に巻きついたのは、身動きの取れない錐霞の左手だった。
ことさらにゆっくりと、蛇は彼女の親指にその舌を這わせ、ぎちぎちと革の音を絡め、そして―曲がるはずのない方向に、一気にその親指を折り曲げた。
「がっ!くあ、が、ああ、んんん、んんんんんっ!?」
ぺきり、と冗談のように軽い音。それを掻き消す、錐霞の声。
「い、いんちょー、さんっ……!」
「いい、いいから、まだだから、見て、夜知、見て、く……あああっ!?」
人差し指。続いて中指。当然のように薬指。仲間外れはいけないので小指。
ぺきりぺきりぺきりぺきり。
「ん、う、うあっ……」
錐霞はびくびくと拘束された身体を跳ねさせる。飛び散る汗、肌を伝い落ちる汗。頭の後ろで結ばれていた髪が何かの弾みで解け、まるで生き物のようにシーツの上に散らばった。
「そう、いい、これで、いい……でも、まだだから、まだだからっ……くあっ」
指を全て折り終えた《黒河可隣》は、さらに錐霞の肉体へとその鎌首をもたげた。両の手首。肘を経由して肩。さらにぐるりと回って膝。足首。そして忘れてはならないとばかりに、最後に、首―何をするために?わかりきっている。
慌てて春亮は立ち上がろうとする。だが膝に力が入らない。潤んだ錐霞の目が、ベッドの上からその動作を制した。
「いいんだ、死なない私は死なないから、だから、ほら―」
棙れていた指が元に戻っていくのが見える。
だが、いいわけがない。だって、今まさに、彼女の身体にはそれ以上の《棙れ》が生まれようとしているのだ。
「ああ、ああ、ああっ……《可憐》、《可憐》、《黒河可憐》!さあっ……!」
そして、彼女を拘束していた革ベルトが、一際大きく強く激しく轟動し
「ん、あ、あ、ああ、ひゅ、かは……っ、っ、っーっ、あ~」
刹那の停滞。時間が停まったかのような静けさ。
ひゅう、と息を吸い込んだ錐霞が、目を見開いて動きを止めて。
その全身が、一度だけ、びくんと震えて。
解放。
「―あ、ふああああああああああああっ!」
めきめきめきりと、錐霞の手足が力任せに捻じ曲げられる。骨格が骨格の意義を失う。
彼女の首に食い込んでいたベルトが強く締まる。気道を圧迫する。
そして錐霞は口の端から挺を垂らし、汗を飛び散らせながら―
全身を引き攣らせて、ベッドに倒れ込んだ。
そしてもう、フフン♪に見せかけて指ポッキンなんて……
微量のフフン♪と少量のグロ?が微妙に解け合っております。
いや、グロってほどでもないかな。そんな感じのライトノベル。サラッと読めます。
次巻ではどんなキャラが出るんだろ。
それにしてもさそりがためさんのイラストはフフン♪過ぎます!!
著者:上栖 綴人
イラスト:トモセシュンサク
不思議な力を持つ眼鏡《魔鏡》の収集・保全を行う秘密組織のエージェント「深鏡めめこ」
彼女は眼鏡にまつわる事件が起こっているという御園学園に転入し調査をすることになった。
幼い頃から孤独だっためめこは学園での生活に戸惑うが、眼鏡をかけた美しい少女「黒野亞衣」と出会い、心を開いていく。
「あのね深鏡さん。『眼鏡狩り』……って聞いた事ない?」
このところ、御園学院の敷地内では、女性ばかりを狙った通り魔事件が起きていた。
『女の子が歩いていると、突然何者かに襲われ、眼鏡を奪われる』眼鏡を掛けている女性が狙われる、『眼鏡狩り【奪】』事件である。
発生件数は数十件にものぼり、学院側も警備を増員するなど対応に苦慮している。
だが、何故この事件を『眼鏡狩り』ではなく、「眼鏡狩り【奪】」と名付けているのか?
それは、別の事件の存在が、女子生徒達の間で噂されているからだ。
『女の子が歩いていると、突然何者かに襲われ、眼鏡を掛けさせられて乱暴される』こちらは、眼鏡を掛けていない女性が狙われる『眼鏡狩り【着】』と呼ばれる暴行事件だ。
実際にこちらの事件が起きた事はない、と学院側は否定している。
だから、警察には通報していない。表沙汰になれば、御園学院のイメージを著しく損なう事になるからだ。
しかし、最近学校を休むようになっている女子生徒達が、何人かいるのも事実だった。
そして『眼鏡狩り【着】』この件が明るみに出るのを恐れた学院側は、『眼鏡狩り【奪】』この事件についても警察に被害届を出していない。この事がさらに『眼鏡狩り【奪】』の発生を許してしまっていた。
そして、未だにどちらの事件も犯人は見つかっていないのが現状だ。
そんな中、最近では【奪】【着】両事件の同一犯説が、俄に囁かれるようなっていた。
それは―……
「―『眼鏡狩り【奪】』この事件で女の子から奪われた眼鏡が、『眼鏡狩り【着】』の暴行事件に使われたという噂があるのよ」
ルシアは移動中の車内で、手に持った資料に書かれた内容を口にした。
窓の外を流れる景色には、既にネオンの輝きが混ざり始めている。
一通り資料を読み終えたルシアは、紙の束をブリーフケースに仕舞いこんだ。
すると、運転席でハンドルを握っているレイが声をかけてくる。
「―それで?姐さんの見解はどうなんだ?」
「そうね……まだ推測の域を出ないけど、私はふたつの『眼鏡狩り』の裏にいるのは同一人物ではないかと考えているわ」
ルシアは自分の推理を語り始める。
「でも、この『眼鏡狩り【着】』こ事件の噂には、決定的におかしい点がある。ある情報が欠落しているのよ」
「ある情報?何だよそれ」
「犯人像よ」
オウム返しに問うレイに、ルシアは応える。
「まず『眼鏡狩り【奪】』このひったくり事件。被害者の供述だと、犯行の手段はほぼ同じで、背後からいきなり襲われ眼鏡を奪われるというもの。突然の事態でパニックになるだろうし、眼鏡を奪われた被害者の視界は悪いもの。犯人像にバラつきがあるのは仕方がないでしょうね。でも、『眼鏡狩り【着】』この事件の性質を考えると、犯人像が全く出てこないというのは腑に落ちないわ」
「そうか?【奪】の方と同様に背後から襲われたら、暴行中に犯人の顔を確認するのは難しいだろ?」
「【着】の事件の性質をよく考えてみて。犯人はただ暴行を行っているわけじゃない。被害者の娘に眼鏡を掛けさせてから暴行しているのよ?」
そもそも、この『眼鏡狩り【着】』この事件は、実行するのが非常に困難な犯行だ。
常識的に考えて、前を歩いている人間に背後から眼鏡を掛けさせるというのは不可能だ。だとしたら必然的に、被害者に眼鏡を掛けさせるのは襲い掛かった後になる。だが、襲われた被害者は当然抵抗するだろう。眼鏡を掛けさせるのは益々難しくなる。
「そりゃ、スタンガンか何かで、意識や身体の自由を奪ってから掛けさせたんだろ?」
「恐らくはね。でも、そこで犯人はわざわざ背後に回って暴行を行うかしら?暴行相手に眼鏡を掛けさせるような犯人なのよ?だったら暴行は正面から行われる筈よ。自分の気に入った眼鏡を掛けさせた被害者の顔を見ながらね」
「でも、被害者がスタンガンで気絶してたって可能性もあるぜ?」
と、レイは別の可能性を示唆する。
「それに、度の合っていない眼鏡を掛けさせられれば視界はぼやける。犯入の顔を確認するのは難しいだろ」
「そうね。でも、眼鏡を掛けさせるようなドの付く変態の犯人が、被害者が眼を閉じたままで満足するかしら。人の顔は、眼を開けている時と閉じている時とでは、全く印象が異なるわ。眼鏡を掛けていれば尚更よ。当然、犯人もそれを見たい筈。被害者の意識はあったと考える方が自然だわ」
と、ルシア。
「レンズの度にしても、コンタクトじゃないもの。たとえ身体の自由が利かなかったとしても、視線を上に向ければレンズの上から相手を見る事はできるわ。暴行を受けている間に、眼鏡がずれる事もあるでしょうしね」
「被害者が犯人の顔を見ている可能性は高い、か」
レイは静かに呟く。
「けど、そうなると……」
「ええ、犯人像について全く噂にならないというのはおかしいわ」
たとえ犯人が覆面を被っていたとしても、そんな目立つ特徴が噂にならないわけがない。
無論、乱暴された女性が名乗り出るケースは非常に少ない。それは、自分が肉体的にも精神的にも汚された被害者である事を、周囲に知られたくないからだ。
だが、この『眼鏡狩り【着】』は噂として広がっているのだ。ならば、被害者は名乗り出る事はできなくても、噂話に真実を混ぜる事くらいは可能だろう。
「―だから私はこう考えている。この『眼鏡狩り【着】』この事件は、『眼鏡狩り【奪】』の犯人が自分の犯行をやりやすくするため、意図的に流布した偽りの噂ではないかってね」
「おいおいーそりゃ【着】の事件は被害者が特定されていないけれど、その推理は大胆すぎやしないか?」
レイは思わず声を上げる。
「確かに【着】の事件が、【奪】事件の増加に繋がっているって見方もある。だが学院側に警察の介入を拒ませるにしたって、自分からわざわざそんな噂を流すか?【奪】の事件に対しても警戒が強まるんだぜ?」
「ええ。だから推測の域を出ないって言ったでしょ?まあ、めめこには【着】事件の噂の出どころも探ってもらうわ」
そう言って、ルシアは表情を改める。
この本を読んでて
「眼鏡をかけているメガネっ娘からメガネを奪い、メガネをかけてない娘に眼鏡をかけさせメガネっ娘にする。
眼鏡を取られた娘はよく見えないので犯人の顔が解らない。メガネをかけられた娘はメガネの所為でよく見えないから誰にかけさせられたか解らない。そして新しいメガネっ娘の出来上がり!なんという錬金術!こ、これは!!」
などと、考えてしまいました……
あ、この本の内容はこんなんじゃないですよ。
もっとこう、広大で、スペクタクルで、ロマンがあって、スリルで、サスペンスで、涙あり、笑いあり、感動有りでちょっとエッチも忘れていないファンタジー……
一家に一人「深鏡めめこ」が欲しいですね
彼女は眼鏡HOLIC (HJ文庫)
著者:有沢まみず
イラスト:如月水
才能のある人間をひたすら応援したくなる熱血漢でちょっとバカな高校生・花沢正午。
そんな彼の隣の家にひとりの女の子が引っ越してきた。新島永遠、16歳の新人声優。
アニメプロデューサーの正午の姉が連れてきて、強引に彼に彼女の世話を頼んだのだが、永遠はめちゃくちゃ人見知りでしかも超男性恐怖症で……。永遠の欠点を直し、将来を左右するオーディションを成功させるため、正午は覚悟を決めて彼女と一緒に暮らすことにするのだが……。
『いぬかみっ!』『ラッキーチャンス!』の有沢まみずが贈る、とってもスイートなラブコメディ、開演!
それから急に心配そうな顔つきになった。
「そうそう。来る時、ずっと舞さんと二人で心配してたんですけど……え~、その」と、言いにくそうに尋ねてくる。
「新島さんからビリビリ、ありませんでした?」
「びりびり?なんじゃ、そりゃ?」
「いえ、ないなら良いんですけど!」と、神楽坂はるかは慌てて首を振る。
考え込むように「そっか。新島さん、ちゃんと真弓さんとの約束守って持ってこなかったんだ……」
「え?」
「あ、すいません……実は今、軽くびっくりもしているんです。”あの”新島さんが曲がりなりにも、男性と二人っきりでしばらくいたという事実に。それと今、この場から走って逃げ出さないという事実に」
「そんなに……普段から、酷いの?」
という俺の強ばった問いに、「はい!」と、神楽坂はるかは力強く頷いてくれた。
「大概の男性はまず新島さんの半径三メートル以内には近づけません!そして、それ以上近づくと必ず逃げるか、攻撃されます!」
なんじゃ、その野生動物に対するガイドラインみたいな行動パターンは。
「……」
俺が呆れてると、
「あ、お湯沸いたみたいですよ!」と、神楽坂はるかが指さして教えてくれる。そして自ら率先して薬缶を取り上げるとお茶を俺れる準備を始めた。
俺は、「あ、ああ。ありがと」と、お礼を言うと、
「い~え」
神楽坂はるかはなぜだか嬉しそうな顔をしていそいそと急須にお湯を注いだ。
俺は手持ち無沙汰にその作業を見つめ、聞くとはなしにリビングの方の会話に耳を傾ける。ちょうど山川舞が新島永遠に尋ねているところだった。
「ねえねえ、それで永遠ちゃん、少しは正午くんとお話し出来た?」
こちらの会話が止まっているのでそれなりに喋っていることが聞こえる。ひそひそと声は落としているが
「……」
新島永遠がちょいと頷いて、にこにこした山川舞が、「で、どんな人だった?正午くんって?」と、重ねて問うているのが聞こえた。
新島永遠が少し黙った後、「……なんだか」と、ちらっとこちらを見て答えている。
「変な人」と。
おい!お前の方がよっぽど変だよ!俺は内心、苦笑気味で突っ込んでいる。
山川舞がけらけらと笑っていた。それぞれバラバラの湯飲みやらマグカップに緑茶を俺れて、それをお盆に載せてまたリビングの中央に持ってくる。
山川舞が持ってきたお菓子を摘みながらなんとなく車座になって会話を再開する。一通りお互いの素性が分かったからか、暖かいお茶の効果か、それとも甘味が人の気持ちを和らげるのか先ほどよりもよほどリラックスした感じで、
「私とはるかちゃんは学校も同じなんだよ!」
「舞さんの方が一年先輩ですけどね」と、山川、神楽坂コンビが楽しそうに話すのを聞いたりなんかしている。
永遠もばりぽりとスナックを摘みながらこくこくと頷いていた。一応、逃げようともしてない。ところで俺は一点、気になることが出来た。あれ?山川舞と神楽坂はるかが同じ学校に通っているのだとしたら……
一体なぜ、二人の着ている制服が違っているのだろう?
俺がその点について尋ねてみようとしたその時、山川舞が「でも、それにしても永遠ちゃん、えらいねえー」
「?」永遠がきょとんとした顔になる。
山川舞が続けた。
「こんなに近くに正午くんいるのにビリビリ出さないねえ」
ん?と、俺は首を捻る。ビリビリってなんだ?
すると神楽坂はるかが苦笑気味に「さすがにビリビリは持ってこなかったみたいですよ、今回は」
だからあ。ビリビリってなんだよ?
なんだか三人だけで話が通じ合っている。
ふと新島永遠が「……」ばつが悪そうにちらっと壁際の一点に視線を走らせた。
そこにはやや大きめの旅行鞄がどでんと置かれている。
あれ?あんなのあったっけ?と、考えてすぐに思い当たる。そうか。恐らく永遠の当座の身の回りの品などが入っているのだろう。きっと彼女が自らの手で持ち込んだのだ。
「……」
「……」
問題は唐突に神楽坂はるかと山川舞が黙り込んだところだ。
なぜだろう?二人の間に灰かに緊張が走る。それから神楽坂はるかと山川舞はなんとなく視線を合わせるとふいに意を決したように、「うん!」「OK!」互いに頷き合い、たっとその旅行鞄の方へ走った。
「ー!」ぱたぱた新島永遠が慌てている。彼女はあたふたと立ち上がると先行する二人を追いかけた。
しかし、山川舞と神楽坂はるかの方が一歩早かった。彼女らはその旅行鞄に飛びつくとじっと手早くジッパーを開け、片っ端から中身を取り出し始める。
曲がりなりにも女の子の私物が入った鞄である。衣類の中で下着っぽい布地なんかもぽいぽいと辺りに放り出されるが、山川舞はもちろんそういうことにすごく配慮しそうな神楽坂はるかまで一切の躊躇なく、遠慮仮借なく新島永遠の荷物を勝手に漁っている。
二人ともえらい真剣な顔つきである。
「!」必死でそれを阻止しようと山川舞と神楽坂はるかに取りすがる新島永遠。
しかし、二人は巧みに体勢を入れ替え、新島永遠を背中でブロックしつつ、ついに目的のモノを見つけ出す。
「あった!」
と、神楽坂はるかがそれを頭上に突き上げる。「やっぱりい~」と、山川舞が叫んだ。それは……。
「!」
俺はその神楽坂はるかの手に握られたモノを見て愕然とする。
「!」
ぱっと新島永遠が手を伸ばしてそれを奪取した。
そしてそのままソレをまるで大事な宝物のように懐に抱え込む。ソレは。新島永遠が必死で胸元に抱きしめたそれは……。
スタンガンだった!
『いぬかみっ!』『ラッキーチャンス!』『銀色ふわり』と同じく一気に読み切っちゃいました。
内容は導入部の違いはあるけれどライトノベルらしいままあるパターン。
だからといってエロに走るわけでもなく「フフフン♪」てな感じで引き込まれつつすらっと読めました。
よいですなぁ。
声優さんのタマゴと罰ゲーム付○リオカート出来るなんて……
(ライトノベル)
ねんどろいど 初音ミク アブソリュートHMO・エディション (ノンスケール ABS&PVC塗装済み可動フィギュア)
劇場版“文学少女
ねんどろいど 97 雪ミク (ノンスケール ABS&PVC 塗装済み可動フィギュア)
googleさんが居るこのページでは
貼れないストーリーをこっちでやってます。
18歳以上の方向け……。
こそっと萌えようぜ
同人誌 コスプレ 同人ゲーム
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ダウンロード販売サイト
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迷い猫拾いました
大事に育ててくれますか?
え※ち猫オーバーにゃん!
拾った迷い猫と※なことをするCG集です。
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